髪の構造をおさらい! 成分と性質を知って薄毛や抜け毛を防ごう

2019年2月27日

目次:

■頭髪の構造をおさらい 髪の毛は、どこでつくられるの?

■髪の毛を輪切りにするとどうなっている? 髪の毛の構造とは

■薄毛や抜け毛になってしまう原因とは?

■まとめ


髪の毛の断面図や、髪の根元を調べ、髪の構造を学んでみます。これが髪の成分や性質を知るポイントとなり、髪の構造から、薄毛や抜け毛の対策を考える手助けになります。


■頭髪の構造をおさらい 髪の毛は、どこでつくられるの?

私たちの髪の毛は、頭皮から出ている「毛幹部」と、頭皮の奥にある「毛根部」にわけることができます。普段、私たちが髪の毛のお手入れをしているのは毛幹部です。しかし、髪の毛がつくられ、その成長に大きな役割を果たしているのは、毛根部。毛根を包む「毛包」という組織が大きなカギを握っています。


毛包の構造をさらに探ると、先端に「毛球」とよばれるふくらんだ部分があります。私たちの髪の毛をつくり出しているのは、ここです。毛球のなかにある、毛乳頭が毛細血管から血液を取り込んで、毛母細胞に渡され、細胞分裂を繰り返すことで、それが押し出されるかたちで髪の毛がつくられているのです。


髪の毛はどんどん伸びていくため、活発で生きているかのように感じますが、実は死んだ細胞の集まりが頭皮から押し出されたものです。爪は肌の角層が変化したもの、というのは聞いたことがあると思いますが、それと同じようなものです。


■髪の毛を輪切りにするとどうなっている? 髪の毛の構造とは


髪の毛は、どのような構造になっているのでしょうか? 髪の毛を輪切りにすると、外側から内側にかけて「キューティクル」「コルテックス」「メデュラ」の3つが層になって構成されていることがわかります。これらの主な成分は、タンパク質。それぞれどうなっているのか、確認してみましょう。


●キューティクル
一番外側にあるキューティクルは、硬いタンパク質が主成分です。半透明の平たいうろこ状のものが4〜10枚重なっています。こうした構造になっていることで、髪の内部組織を守っているのです。


●メデュラ
メデュラは髪の中心部にあり、軟らかなタンパク質が主成分。外からの刺激で空洞ができやすくなっています。空洞がたくさんできてしまった髪は、白っぽく色あせて見えることになります。


●コルテックス
3層の真ん中にあるコルテックスは、髪の断面の最も多くの部分を占めていて、その割合は髪の毛の85〜90%です。主成分となっているのは、繊維状のタンパク質。このタンパク質の脂質や水分量が人それぞれ異なり、その人の髪質となっています。また、髪の色もこのコルテックスに含まれるメラニン色素の量と種類によって、決まってきます。


■薄毛や抜け毛になってしまう原因とは?

髪の毛は毛根から生えてくると、どんどん伸びていきますが、やがて一定の期間を経て抜け落ちます。そしてまた新たな髪が生えてきます。このくり返しの周期のことを「ヘアサイクル」といいます。ヘアサイクルは、だいたい4〜6年で、1本1本のヘアサイクルが異なるため、一度にまとめて抜け落ちるわけではありません。自然なサイクルであれば、1日に50〜100本程度が抜け落ちることになります。これよりも多いと抜け毛の危険ライン。さらに、短く細い抜け毛があると、本来の成長期を全うしていないことになり、薄毛になりかけているサインです。


●血行不良や栄養不足
髪の毛は、毛乳頭が毛細血管から血液を取り込んで、毛母細胞に渡され、細胞分裂を繰り返すことで、つくられています。つまり、毛母細胞にたくさんの栄養が送りこまれ、血流が活発でないと、髪の毛はうまくつくられません。当然ながら、急激なダイエットで血液の材料や栄養が足りていない状態ではダメ。血行不良や栄養不足は抜け毛や薄毛の原因となります。


●間違った頭髪のお手入れ
間違ったヘアケアや頭皮のケアでトラブルが起きると、それも抜け毛や薄毛の原因となります。例えば、シャンプーは若い男性のように脂性の人なら、毎日洗っても構いませんが、乾燥肌の人は洗いすぎると、皮脂をとりすぎてしまうことになります。洗いすぎには注意しましょう。また、頭皮のトラブルを招く習慣もNG。シャンプーのあと、濡れたままだと頭皮が蒸れて常在菌が増えて、皮脂が余分に出てしまうこともあります。髪は地肌からしっかりとタオルドライしてから、ドライヤーで乾かすようにしましょう。


■まとめ

私たちの髪の毛は、頭皮のなかにある毛根の、さらに先端にある毛球でつくられています。この髪の毛を輪切りにすると、3層の構造になっており、この成分の違いが髪質や髪の色を決めています。髪の抜け毛や薄毛に悩んでいる人が注目したいのが、毛球です。ここへ血液と栄養がしっかりと送り込まれることで、新たな髪が生まれるからです。そのためには、血行不良や栄養不足、間違った頭髪のお手入れをしないよう注意が必要です。




記事初回公開日: 2015年8月13日

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