1986年にタイに現地法人を設立して以降、1987年にはアメリカへ、1992年にはヨーロッパへと活動の場を広げ、現在、アデランスは世界のおよそ20の国と地域で事業を展開し、笑顔の発信地をふやしています。
タイ工場では品質や環境の国際規格(ISO9001、ISO14001)を取得し、現地の社員が安心して働きながら、信頼される商品を送り出せる体制を整えてきました。

創業当時からアデランスの目は世界へ向いていました。
新しい発見は、未知の世界へと出向き交流することでふえていくからです。
たとえば、日本人の髪は西洋人に比べると太くてコシがあるといわれています。
逆に、欧米の女性はその細い毛髪をいかしてピン一本で無造作に髪をまとめられます。
文化や地域、環境によってヘアスタイル、髪のあり方はさまざまです。
知らないことを知ることで、できることもどんどんふえます。
それが「最高の技術と知識」となって、笑顔をふやす力になっています。
そうした技術や知識を、若い世代へ届ける機会も最近は多くなってきました。
イギリスの国立レスター大学から招聘を受け、2016年から3年連続で学生たちへ講義を行ったのはその一つ。日本企業でははじめてのことです。

取材・文/中山圭子