第5章 髪の毛の未来がどうなるか一緒に考えましょう

エンドユーザー、そして世界中人々の希望や悩みに応えるべく、新たな商品を開発していくためには、専門家との共同研究が欠かせません。次世代に向けて、そして持続可能な世界にするために、各研究機関と進めている研究について、お知らせします

私たちの研究で、周りの人が笑顔になる

山形県鶴岡市に本社を置くスパイバーは、独自開発する構造タンパク質「ブリュード・プロテイン™」の産業化をめざすベンチャー企業です。 創設者の関山和秀さんがタンパク質の可能性に着目したのは、大学生のとき。 「クモの糸はすごい」。友人とのそんな些細な会話が、すべてのはじまりでした。 「クモの糸もフィブロインというタンパク質からできているのですが、その強度は、鉄鋼の4倍、伸縮性はナイロンを上回り、耐熱性は300度を超えるともいわれています。ところが、それだけのポテ…

>> 続きを読む

赤色LEDで毛髪が育つ

アデランスのサポートによる大阪大学皮膚・毛髪再生医学寄附講座では赤色ナローバンドLEDの研究を行っています。LEDの光が髪を育てる可能性があるとはじめて聞いたとき、乾先生は半信半疑でした。 「実験はうまくいかないことのほうが圧倒的に多いので、LEDの実験でちゃんと結果が出たときは驚きました。メカニズムを調べていくと、LEDの光が毛乳頭細胞を刺激することで、ヘアサイクルの成長期を誘導しているらしいことがわかりました。また、毛の成長期間が延びることで、毛も太く…

>> 続きを読む

「究極」をめざす技術者たちとともに生まれた人工毛髪

「鞠谷(きくたに)先生。こんな製法があると聞いたのですが、ご存じですか」 「ほぉ……。これは私も初めて聞きました。くわしく聞かせてもらえますか?」 会話の主は、東京工業大学の鞠谷雄士先生と、アデランスの開発担当者。16年前、アデランスが鞠谷先生に人工毛髪開発のアドバイザーを依頼してから、こんな会話を何度も交わしているそうです。 「担当者の方が、私も知らないような製法や素材の情報を次から次へと持ってくるのです。こちらも勉強になりますし、議論するのが楽しくて仕…

>> 続きを読む

自らも円形脱毛症に……その経験で、脱毛や白髪に悩む人の気持ちがイメージできるようになった

研究成果が国際科学誌『ネイチャー』に掲載されるほどの気鋭の研究者。しかし、実際は穏やかな笑顔が印象的な西村栄美先生。基礎研究に励み、皮膚の老化のメカニズムを解明したり、白髪や脱毛の原因を探ったりと忙しい日々を過ごす西村先生は、今から3年前に円形脱毛症に悩まされました。直径4センチほどの脱毛部分が見つかったとき、「このままひろがり続けたらどうしよう」という不安に陥り、それ自体がストレスになっていったと振り返ります。 「円形脱毛症は3か月くらいで自然に治ること…

>> 続きを読む

画期的な“毛髪培養”で、自髪が生えてくる

「毛包細胞を培養することで、太く健康な髪が再び生えるようになります」 そんな前人未踏の“毛髪培養”を研究しているのが、ARI=アデランス・リサーチ・インスティチュートの元CEO、ケン・ワシニック先生です。はたしてそれはどんな仕組みで、従来の毛髪再生とはどう違うのでしょう? 「大きな特徴は、自身の毛包細胞を採取し、培養してから戻すこと。だから拒絶反応が起こりにくく、かつ髪の質や生え方が極めて自然です。そして何より画期的なのが、戻された細胞によって毛包全体が活…

>> 続きを読む

「人生を取り戻しました」という言葉

脱毛症にはさまざまな種類があります。一般的によく知られているのが、男性型脱毛症=AGAです。AGAには、フィナステリド、ミノキシジルといった薬が、高い効果を発揮することがわかっています。一方で、女性型脱毛症にはミノキシジルの外用以外には、特効薬と呼べるものがありませんでした。男性型脱毛症に比べ、圧倒的に治療の幅が狭かったのです。 しかしいま、その状況が変わろうとしています。エレクトロポレーション技術が、女性の脱毛症に効果を生むことがわかったのです。エレクト…

>> 続きを読む

TOP