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CSRレポート 第2回: 人工毛髪開発のものづくりでのCSR活動の挑戦

アデランスグループは、大学研究機関等と様々なテーマの共同研究を進め、毛髪分野に関する新たな知見を探っています。



●人工毛髪の新たなる挑戦

多くのオーダーメイド・ウィッグには人毛が使われています。当社では、将来おこりうる人毛枯渇を想定し、また、供給先である中国市場の少子化・高度成長による人毛の供給体制の危惧を考え、安定的にウィッグ商品を提供するために、1983年より人工毛髪の研究をスタートしました。

1987年に人毛のキューティクルに近似する表面形状として、ナイロンの特性を生かした球晶による疑似キューティクルを表面に形成させ、色あせがなく、スタイル保持に優れた人工毛髪の開発に成功。

1991 年より「サイバーヘア」の名称で商品化し、発売を開始しました。サイバーヘアは海外でも評価が高く、ヨーロッパで世界的権威「モンディアル コワフュール ボーテ 2002」でイノベーション大賞を受賞しています。

さらに、雨や洗髪、空気中の水分などで変化する天然毛髪の風合いを表現できる「バイタルヘア」の 開 発 にも成功し、2006年より商品化しました。これにより、当社の人工毛髪使用比率は全体の約80%に拡大いたしました。

2014年より、サイバーヘア、バイタルヘア毛材をさらに進化させるべく、ハリコシ、風合い(ツヤ)、フリージング改良を基に、新人工毛髪の開発に着手しています。



●アジア繊維会議にて新人工毛髪の成果を発表

2015年11月3日(火)~6日(金)にオーストラリア ビクトリア州のディーキン大学にて、第13回アジア繊維会議(ATC-13)が開催され、当社が新人工毛髪に関する学術発表を行いました。

当社では、これまで10年間にわたり東京工業大学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻の鞠谷雄士(きくたに たけし)教授から、人工毛髪の原料となるナイロンやポリエステルなど高分子素材、及びその特性についての研究開発支援を受けてきました。

2006年に製品化した「バイタルヘア」(特許登録番号 第 5127443)では、構造上の最大の特徴でもある「芯・鞘構造」の設計など数多くの協力を頂いています。

今回、さらに進化発展した人工毛髪を開発するため、東京工業大学と新人工毛髪の研究・開発に関する学術契約書を締結することとしました。

これまで進めてきた研究開発をさらに進め、次世代の人工毛髪開発に取り組んでまいります。

より人毛に近い人工毛髪の実現により、アデランスグループでの人毛使用率は極めて低く、人毛供給における社会的課題の対応策の一つと考えています。

時代とともに変わる、お客様の毛髪に関する悩みに応えるため、今後も積極的な研究開発を進めています。

次号へつづく >>


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