代表取締役会長兼社長
根本 信男

株主の皆さまにおかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別なるご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

　

当社グループでは2011年8月25日に公表いたしました中期経営計画の数値目標の達成に向け、2013年2月期においては、前期に構造改革の諸施策を実行したことにより収益が改善した企業体質をさらに強化するために、国内外の事業別に掲げた事業戦略を推進することで売上の拡大を図るとともに、効率的なコスト管理を行うことで収益性の向上に努めました。

その一環として、海外市場の伸長、拡大を図るために北米で美容サロン事業を展開するRegis Corporation（Regis）との間で、Regisの子会社であるHC（USA), Inc.の全株式譲受けに関し、2012年7月13日付で、基本合意書を締結し（※）、さらに、2012年9月には仏国の女性ウィッグ市場で「ANY D'AVRAY」のブランド名で展開している医療用ウィッグの大手販売会社であるLe Nouvel Espace Beauté SA (LNEB)の全株式を取得しました。また、中国では2012年6月・10月に上海市で女性向けウィッグの展示試着会を実施しました。

一方、2011年に発生したタイの大洪水による生産機能への影響等を鑑み、グループ製造拠点であるタイの工場（2拠点）、フィリピンの工場（1拠点）に加え、ラオスにある提携工場での生産を2012年7月から開始し、生産体制を一層強化いたしました。

この結果、2013年2月期の連結業績は、売上高が510億89百万円（前期比7.7％増）、営業利益は35億59百万円（前期比40.6%増）、経常利益は38億49百万円（前期比51.1％増）、当期純利益が33億１百万円（前期比190.9％増）となりました。

当社は、株主の皆さまに対する利益還元を経営の最重要政策のひとつとして位置づけておりますが、2010年2月期より無配を続け、株主の皆さまには大変ご迷惑をおかけしてまいりました。全社を挙げ業績回復に努めました結果、当期の期末配当につきましては、当期の業績ならびに今後の事業展開等を勘案し、１株当たり10円とさせていただきました。

今後は、株主の皆さまへの安定的な利益還元と会社の持続的な成長を実現するための投資、各期の業績、配当性向及び内部留保を総合的に勘案した上で配当を行ってまいります。2014年2月期の配当につきましては、当社成長のための戦略的機会への投資を積極的に検討する予定であり、引き続き１株当たり10円を計画しています。

国内の毛髪関連市場では、育毛・発毛剤市場が成長する一方で、男性市場における成長鈍化傾向と女性ニーズの多様化が進む中、今後一層の競争激化が予想されます。こうした環境下、当社グループは優位性の高い「選ばれる企業ブランド」となるべく、時代に即した商品開発と新たなビジネスモデルを構築し、新規顧客の増加とシェア拡大を図ります。

海外では、北米において男性向けオーダーメイドウィッグを主力とするHC（USA） Inc.とヘアトランスプラント事業のボズレー社を通じ、北米市場でのシェア拡大を目指します。加えて、アジア圏では市場の成長が見込まれる中国事業の収益基盤を安定化させ、欧州では医療向け事業の展開をより一層強化してまいります。
これら国内外での諸施策を着実に実行し、当社グループは連結営業利益率8％の早期達成と将来における1,000億円企業グループを目指します。

株主の皆さまには、今後とも一層のご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

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