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なぜ頭に・・・? 頭皮にかさぶたができる原因

目次:

■頭皮にかさぶたができる原因

■子どもの頭にかさぶたができる原因

■頭皮のかさぶたを放置すると抜け毛・薄毛にも

■頭皮のかさぶたを改善するためにできることと注意点

■頭皮のかさぶたを見つけたら迅速に対応しましょう


かさぶたといえば、一般的にケガした際に傷口が治る過程で出来るもので、手や足で見かけたことがある人は多いでしょう。しかし、まれに頭皮にもかさぶたができることがあります。なぜ頭皮にかさぶたができるのでしょうか。
今回は、頭皮にかさぶたができる原因や、かさぶたによって起こる抜け毛・薄毛、かさぶたを改善していくうえでの注意点について解説しています。


■頭皮にかさぶたができる原因

お風呂上がりに髪を乾かしていると頭皮にかさぶたのような感触があったり、朝起きると髪の毛の中で剥がれたかさぶたに気付いたりしたことがあるかもしれません。ケガしたりひっかいたりしたわけでもないのに頭皮にできるかさぶたには、いくつか原因が考えられます。

皮脂が多い

皮脂が多い人はかさぶたができやすい傾向にあります。本来、頭皮の下にある皮脂腺から分泌される皮脂は、頭皮環境の健康を保つために非常に重要です。しかし、男性ホルモンバランスの乱れの影響や脂質の多い食事などによって皮脂の分泌量が異常に多くなると、頭皮に負担を与えたり毛穴を詰まらせたりします。

皮脂の分泌が増え、特にそれを長期間そのままにしていると、頭皮にカビ菌の一種である真菌(マラセチア)の常在菌が繁殖し、炎症を起こしやすくなります。フケやかさぶた、時には抜け毛にまで至るこれらの症状を一般的に「脂漏性皮膚炎」と呼びます。
また、皮脂の影響で頭皮に「ニキビ(コメドとも呼ばれる)」ができることもあります。髪の毛に隠れて見えないこのニキビがいつの間にかつぶれ、そのまま小さなかさぶたとなることがあります。

頭皮の炎症には、かゆみも伴う場合があり、頭をひっかいた際に血が出てかさぶたの範囲が広がってしまうという悪循環に陥る可能性も高いでしょう。

睡眠不足

皮脂の分泌量増加はかさぶたができる要因のひとつだと言われていますが、分泌量が低下してもタイプの異なるかさぶたができやすくなります。分泌量低下の要因の一つとしては睡眠不足が指摘されています。睡眠時間が不足すると頭皮の血行不良や新陳代謝の低下などにつながり、頭皮が乾燥する原因になるとされています。

頭皮の乾燥は皮脂の分泌量低下とも密接な関係があり、頭皮の水分・脂分が不足して角質層の細胞の結びつきが弱くなり、パラパラした乾燥性のあるフケが出やすくなることや、さらに進行すると頭皮表面そのものが乾燥したかさぶたのようになって剥がれることがあります。

過度のストレスによるホルモンバランスの乱れ

頭皮乾燥の要因のひとつとされている血行不良は、ストレスとも関係しています。ストレスは自律神経やホルモンバランスの乱れにつながります。

強いストレスによって自律神経が乱れると、筋肉が緊張して血管が収縮することもあります。そして血管が収縮することで、血行が悪くなっていくのです。
その結果、頭皮の乾燥によるトラブルにつながることも考えられますが、頭皮のケアと同時にストレスケアが必要といえるかもしれません。ストレスは頭皮の乾燥という点以外でも、髪の成長に対しての悪影響があるといわれています。

食事の偏り

偏った食生活も、頭皮の乾燥の要因につながります。例えば、うなぎやレバー、卵に多く含まれているビタミンAは、不足すると皮脂腺や汗腺が萎縮して、皮脂や汗の分泌量が少なくなり、頭皮が乾燥しやすくなります。しかし、摂取しすぎても、頭皮の角質化や発疹となる可能性がありますので、栄養バランスのとれた食生活を心がけましょう。こちらも髪の成長そのものに影響を与える要因となりかねません。

■子どもの頭にかさぶたができる原因

かさぶたの原因を見ていく中で、実は、かさぶたは大人だけでなく、生後1カ月ほどの赤ちゃんの頭部にも脂っぽいかさぶたができやすくなります。大人と区別するため、「乳児脂漏性皮膚炎」と呼ばれます。

生後間もない赤ちゃんは毛穴が未発達で、皮脂の分泌が過剰になりやすく、詰まりやすいため、炎症やかさぶたになりやすいようです。しかしながら成長の過程では当前の現象と言われています。

■頭皮のかさぶたを放置すると抜け毛・薄毛にも

かさぶたが一時的なものであったり、原因がわかったりしていれば治療や対策ができて安心できますが、原因が特定できないまま頭皮のかさぶたを放置していると、抜け毛や薄毛につながる可能性が高くなります。

頭皮のかさぶたと抜け毛・薄毛の関係性

皮脂の分泌量が減少するなどの要因で頭皮が乾燥した場合、頭皮内の毛細血管の血行が次第に悪化し、髪のための栄養供給もより少なくなりえます。

よって、抜け毛が増えたり、新たに生えてくる毛髪が弱くなったりして、放っておくと毛が抜けてしまうことにつながると考えられています。かさぶたができたからといって、すぐに抜け毛が増えたり薄毛になったりするわけではありませんが、放っておけば悪化する可能性が高いと言えるでしょう。気になる場合は早めにケアしておいたほうが安心です。

頭皮にかさぶたがあることによるその他の影響

皮脂の分泌が過剰な状態で頭皮のかさぶたが放置された場合、さらなる皮脂によって頭皮上でカビの一種である真菌(マラセチア)といった常在菌が繁殖し続けます。

■頭皮のかさぶたを改善するためにできることと注意点

頭皮のかさぶたの放置による悪影響をなくし、頭皮環境を改善するためには何ができるのでしょうか。

かさぶたを剥がさない

皮膚のかさぶたと同様に、頭皮のかさぶたも無理に剥がすと健康な周りの部分を傷めてしまう場合があるので、剥がさないようにしましょう。

規則正しい生活

皮脂の分泌を正常化させるためには、食事や睡眠など、規則正しい生活を心がけることも重要です。十分な睡眠や規則正しい生活、栄養バランスの取れた食事を摂るなど日常生活を改善することが頭皮環境の改善につながります。体の健康維持と同じことが言えます。

洗髪の仕方を見直す

過剰な皮脂分泌によってかさぶたができる場合は、洗浄力が高く殺菌効果のあるシャンプーで洗髪し、丁寧にすすいだ後で常在菌の繁殖を防ぐためにも素早く乾かします。頭皮の汚れをしっかり落とせば皮脂による頭皮の臭いもシャットアウトできるでしょう。洗浄力が高いシャンプーを使う場合、トリートメントも使って髪のダメージを補ってください。

乾いたかさぶたができる場合は、シャンプーや整髪料が合っていないことも考えられます。乾燥した頭皮のために、保湿力の高いシャンプー・コンディショナーに変えてみてください。

病院での治療

あまりにかさぶたがひどい場合は、皮膚科など専門医に相談する必要があります。医療的なアプローチを受ければ早い段階での改善が期待できるでしょう。

■頭皮のかさぶたを見つけたら迅速に対応しましょう

手足で見られるようなかさぶたは剥がれて傷口が治ったとされますが、頭皮のかさぶたは放置しておくと抜け毛や薄毛の原因になりえます。
もし、頭皮にかさぶたを見つけたら生活習慣の改善や洗髪の方法を見直しましょう。ひどい場合には早いうちに医療機関で診察を受けることをおすすめします。


記事初回公開日:2020年04月22日