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生まれつき髪が細い人は薄毛になりやすい?男女別で徹底解説!

目次:

1.生まれつき髪が細い理由は男女で違う?

 1-1 そもそも髪の太さとは

 1-2 髪の構造と細毛の関係

 1-3生まれつきの細毛に関する誤解とは

2.生まれつき細い髪の毛を太くすることは可能?

3.いますぐ試せる!細い髪を補強するケア方法を男女別に解説

 3-1 髪が少ない!髪のボリュームを増やすスタイリング術

 3-2 生まれつきの細い髪を守るためのヘアケア商品の選び方

 3.3 細毛の方が薄毛にならないためにできること

4.まとめ

5. 無料でできるヘアチェック


「昔から髪が細くて、ボリュームが出ない…」「将来薄毛になるかも…」
そんな悩みを持つ方は少なくありません。特に生まれつき髪が細い人は、「体質だから仕方ない」と諦めがちです。しかし、正しいヘアケアや生活習慣の見直しを行うことで改善できるかもしれません。

この記事では、髪の細さの原因やケア方法について男女別にわかりやすく解説します。

1. 生まれつき髪が細い理由は男女で違う?

なぜ人によって髪質が異なるのか、そもそも自分の髪は一般的な太さよりも細いのか、と疑問に感じたことはありますか?生まれつきの髪の太さには遺伝が関係しています。ここでは、その理由や細い髪の特徴について説明します。

1-1 そもそも髪の太さとは

髪の太さは個人差があり、生える場所によっても異なりますが、日本人の場合、男女ともに直径0.07㎜~0.08㎜が平均で、これより細ければ髪が細い、逆ならば太い髪と呼ばれます。髪にはヘアサイクルという周期があり、2~6年かけてそれぞれの髪が伸びては抜けるということを繰り返しています。最初は産毛のような細くて柔らかい髪から次第に太くて硬い髪へと成長する「成長期」となり、やがて成長活動をストップした「休止期」を経て、新しい髪に生え変わります。この時、最も期間の長い「成長期」が髪の太さのピークになります。

髪の太さは髪の硬さや手触り、見た目にも大きく影響し、細ければ柔らかくしなやかな髪、太ければ硬くてハリのある髪となります。一方見た目では細ければボリュームが出にくく少なく見え、太ければボリューム感が出やすく多く見えます。

【生まれつきの髪の太さと男女の違い】

髪の太さの個人差は、先天的な要因によるものと後天的な要因によるものとに分けられます。

「生まれつき髪が細い」ということは先天的な要因によるもので、これは主に遺伝的要因によって決まります。一方の後天的要因には加齢による髪の成長への影響や脱毛に至る要因などが影響し、そこにも遺伝の影響はあるものの、「生まれつき髪が細い」ということとは全く別ものです。

男性と女性の髪の太さの違いでは、出生直後から成人前後までは、男性の方が髪が太い傾向があります。しかし年を経るとともに逆転し、男性よりも女性の方が髪が太くなる傾向が見られます。また男性の髪が年齢とともに比較的急激に細くなるのに対し、女性は20~30代をピークにしたゆるやかな弧を描いて細くなっていくのが一般的です。

後天的な要因により髪が細くなることについても、男女の違いがあり、特に男性ホルモンや女性ホルモンによる影響が大きく関与していると考えられています。

【男性の後天的な髪の細さの理由】

男性は、男性ホルモンのテストステロンが毛乳頭細胞の細胞質で5α-リダクターゼ(還元酵素)と作用し、強力な男性ホルモンである5α-ジヒドロテストステロン(5α-DHT)となり、男性ホルモン受容体に結合すると、脱毛因子が発生し、毛の成長を阻害します(※1)。これにより、AGAと呼ばれる男性型脱毛症につながることがわかっています。この男性型脱毛症は進行する人と進行しない人とがいて、その違いは遺伝によるものとされています。この脱毛は男性ホルモンが活発になる20歳代~30歳代から始まることが多く、一度始まると進行する一方になるので、育毛剤の使用など、何らかの対策をとることが推奨されます。

(※1)出典:公益社団法人日本毛髪科学協会:毛髪・ヘアケアの基礎知識(2014),p39

上記の「5α-リダクターゼ」や「男性ホルモン受容体」の形質が遺伝することで、薄くなりやすい・髪が細く弱って見えるなどの特徴が親と似てくると考えられます。

【女性の後天的な髪の細さの理由】

女性でも男性と同様にテストステロンの影響を受け、女性の男性型脱毛(女性型脱毛症)に至ることがあります。ただし、男性は額やつむじから薄毛が進行していくのに対し、女性は分け目が広がるよう、頭頂部全体の髪が細くなっていくのが特徴です。

また、女性は遺伝だけではなく、月経周期や妊娠、更年期などの生理的な変化により女性ホルモンのエストロゲンの量が変動し、髪質や太さに影響を与えることがあります。特に、閉経後はこのエストロゲンが減少し、肥満や高血圧になりやすいという報告もあり、心身の健康に強く関係する問題でもあります。(※2)

(※2)出典:京都光華女子大学.エストロゲンが女性の心身の健康に果たす役割.日本家政学会誌 Vol.73 No.8 535~541, 2022

1-2 髪の構造と細毛の関係

髪の毛は図のように、コルテックス、メデュラ、キューティクルの三層構造でできています。中でもコルテックスは髪の大部分を占める組織で、生まれつき髪が細い人はこの「コルテックス」の密度が少ないのが特長です。

これに当てはまる髪はハリやコシが出にくく、ボリュームも感じにくくなります。さらに、ブリーチやヘアカラー処理では酸化剤によりコルテックスに存在するメラニン色素顆粒が部分的に破壊されます。さらに、これらを過剰に行うと空洞が発生し髪全体のダメージにつながることもあります。(※3)

(※3)出典:花王株式会社 ビューティケア研究センター.美しく見える髪の構造.光学 Vol.39 No.11 518-523,2010

細い髪は、髪質が柔らかくボリュームが少ない・パーマなどのクセがつきやすいなどの特徴があります。また、同じ本数でも太い髪と比べると、地肌が見えやすい傾向にあります。一方太い髪は、ハリ・コシがあり、しなやかでクセもつきにくいのが特徴です。ボリュームが多いので、広がりやすくごわついた印象になりやすいです。

細い髪 太い髪
硬さ 柔らかい ハリ・コシがある
ボリューム 少ない 多い
クセ つきやすい つきにくい
その他 地肌が見えやすい 広がりやすい

このように、1本1本が太くボリュームのある髪の毛になれば、髪の毛が多く若々しく見えるため、太い毛をしっかりと育てたいところですよね。

1-3 生まれつきの細毛に関する誤解とは

よくある誤解の一つが、
「髪が細い=すぐ薄毛になる」
という考え方です。

髪が細い=毛が抜けるわけではないため、ボリュームが少なく見えても、脱毛とは異なり、直接的な関係はありません。ただし、中年期を過ぎてからは毛髪も身体と同じように老化していくため、1本1本が細くなったり全体のボリュームが減ったりしているように感じる方が多いかもしれません。

上述のように、髪が抜けているわけではないものの、髪が細いことで地肌が見えやすく、薄毛に見えてしまう可能性はあります。

2. 生まれつき細い髪の毛を太くすることは可能?

結論から言えば、髪の太さそのものを変えることはできません。しかし、日々のヘアケアや生活習慣の見直しで、髪にハリ・コシを持たせたり太く見せたりすることは可能だと考えられています。

次はおすすめのケア方法について詳しく説明していきます。

3. いますぐ試せる!細い髪を補強するケア方法を男女別に解説

まずは髪が細いことで起こるスタイリングのメリット・デメリットについて説明します。

メリット デメリット
乾くのが速い
※同じ長さの髪が太い人と比較した場合
ダメージを受けやすくオーバードライになりやすい
ブラシが通りやすい 髪がペタっとして地肌が目立ちやすい

上記をふまえて、今回アデランスの技術者に、髪が細い人におすすめのスタイリング方法を聞いてみました。

髪の毛が細い人も、髪型を工夫することでボリューム感を出して髪の細さをカバーできる可能性がありますので、ぜひ試してみてください。

3-1 髪が少ない!髪のボリュームを増やすスタイリング術

髪が細いことでボリュームが足りないと感じている方は、以下のスタイリングを試してみてください。

【男性におすすめ】

【女性におすすめ】

Q.美容室へ行った時、理美容師さんにうまく伝えるポイントを教えてください!

A.まずは髪が細いのでうまくスタイリングできない旨や気になる箇所をしっかり伝えましょう。その上で自分でも簡単にスタイリングできるヘアスタイル、セニング(毛量調節のために髪をすく方法)はナシで、というオーダーをすると良さそうです!

スタイリングで見た目の印象が大きく変わるため、ボリュームを出す目的だけでなく、おしゃれも楽しめますので、ぜひ新しい髪型にも挑戦してみてください。

なお技術者Nさんのおすすめのヘアセットアイテムは「AD&F PROスタイリングスプレー (WIG+自毛用)」。雨や湿気にも強く、白い粉にもなりにくいので自然なスタイルをキープできるので簡単に使えます。

※紹介:AD&F PROスタイリングスプレー(WIG+自毛用)商品ページ

3-2 生まれつきの細い髪を守るためのヘアケア商品の選び方

次に、毎日のケアに欠かせないヘアケア商品の選び方について説明します。

【男性向け】

【女性向け】

男女それぞれの頭皮環境に合ったアイテムを選ぶことが、髪を太く見せる近道なので、ぜひ普段使いに取り入れてみてください。

3-3 細毛の方が薄毛にならないためにできること

最後に、実際に薄毛にならないためには、身近な食生活や生活習慣などを見直す必要もあります。3つ紹介しますので、日常生活に取り入れやすそうな項目から始めてみてください。

上記の内容についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

※参考:男性が髪を太くする方法はある?細くなった髪の対策法6選を徹底解説

4. まとめ

「生まれつき髪が細い」ことは、遺伝や体質による影響が大きいものの、適切なケアと生活改善で髪を太く・強く見せることは可能です。

今のうちから正しい知識とケアを取り入れれば、将来の薄毛も防げるでしょう。髪の悩みは年齢を問わず、早めの対策と継続がカギです。ぜひ無理のない範囲で実践できそうなものから取り入れてみてください。

5. 無料でできるヘアチェック

ここまで、「生まれつき髪が細い人は薄毛になりやすいのか」という疑問に対する解説や、髪を太く見せたり育てたりするための方法を紹介しました。

ですが中には「自分は本当に髪が細いのかわからない」という方や、「自分に合った適切なヘアケア方法を知りたい」という方もいるでしょう。このような場合は、プロへの相談がおすすめです。

アデランスでは、髪の専門家による無料のヘアチェックを行っています。自分に合ったケアが分かるほか、日々の髪の悩みも気軽に相談できますので、是非一度体験してみてはいかがでしょうか。

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